選挙権年齢を13歳に引き下げへ。若者の投票率上昇なるか

選挙権年齢を現行の18歳から13歳に引き下げるための法案が本日、国会で可決された。この決定により、日本は民主主義国家として史上初めて中学生に選挙権を与える国となる。
政府は、この法改正の背景に「若年層の政治意識を早い段階で育てる」狙いがあると説明。近年、若者の投票率低下が深刻な問題となっており、昨年の衆議院選挙では20代の投票率がわずか30％を下回った。一方で、60代以上の投票率は70％を超えており、世代間の政治的な影響力の格差が指摘されていた。
文部科学省は「中学の社会科教育を改定し、政治参加についての授業を充実させる」と表明。同時に、全国の中学校には模擬選挙の導入も義務付ける方針だ。これに対し、一部の教育関係者からは「生徒たちにとって負担が大きい」との懸念も上がっている。
若者の間では賛否両論だ。中学3年生の生徒は「選挙権がもらえるのは嬉しいけど、正直、政治なんてよくわからない」と語る。一方で、高校生の間からは「なんで私たちが18歳になるまで待たなきゃいけなかったのに、中学生は特別扱いなの？」と不満の声も出ている。
野党は今回の法改正を「与党が若年層を取り込むための姑息な手段」と批判。これに対し、与党幹部は「子どもたちの未来に真剣に向き合うための改革だ」と反論している。
しかし、最も注目を集めているのは、13歳の子どもたちが一体どんな選挙戦略を繰り広げるのかという点だ。選挙管理委員会はSNSを活用した候補者情報の周知に力を入れる予定だが、TikTokやInstagramでの“炎上型キャンペーン”が増えることを懸念する声もある。
「投票日には必ず投票所に行きます」という13歳の少年の言葉が、多くの大人たちの心を打った。もっとも、その後に「選挙所で配られるシールを友達と交換するのが楽しみ」と続けたことで、大人たちは黙り込んだという。
今回の改革が日本の政治文化にどのような影響を与えるのか、注目される。だが一つだけ確かなのは、選挙後の会見で子どもたちが発する「宿題より楽しい」という感想が、議論をさらなる混乱に導く可能性が高いということだ。
(小坂晋平達)