クマの駆除にクレームつける人を直接取材。なんと親戚がツキノワグマと判明

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▲ Aさんの祖母を孕ませたとされるツキノワグマ。現在は海外の動物園で飼育されAさんは解放を求めているという。

先日、秋田市土崎港西でスーパーに立て篭もったクマの駆除が行われたが、これに強く反対する電話が県外から何度も寄せられ、町役場が対応に追われている。「人間の都合でクマを殺すなんて間違っている」と主張する相手「Aさん」は、女性で、名前は明かされていない。

記者が直接話を聞くために何度も交渉を重ねると、ようやく電話インタビューに応じてもらうことができた。Aさんは丁寧な口調ながらも強い信念を持っており、「クマは家族同然。駆除なんて許せない」と声を震わせた。

女性がなぜそこまでクマにこだわるのかを問うと、驚きの事実が語られた。彼女の叔父が「ツキノワグマ」だというのだ。詳しく聞くと、女性の祖母が若い頃に山で迷い、ツキノワグマに助けられたことがきっかけで「特別な縁」が生まれたという。程なくして半クマ半人の子を身ごもり、家族として育ててきたというのだ。所謂、愛人の子だ。

「叔父はツキノワグマ人で、いまでも山に住んでいる。彼の家族が危険にさらされるなんて耐えられない」と語る女性。だが、彼女は現在、隣県の都会に住んでおり、実際にクマに会ったのは子供の頃に一度だけだという。しかも「本当に親戚なのかはわからないけど、気持ち的にはそう」と語り、その関係の曖昧さも垣間見えた。

町役場の担当者は「県外の人からのクレームは対応が難しい。こちらの事情もわかってほしい」と困惑した様子。猟友会の一人は「その叔父さんとやらに山に帰るよう説得してほしい」と皮肉めいた言葉を残した。

ツキノワグマを「叔父」と呼ぶ女性のクレームがこれ以上続くのかは不明だが、町役場の電話は今日も鳴り続けている。

(田中江水)

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